超カリスマ美容師のチャラ男は幼なじみデス
180度の大変化!幼なじみが激甘です!

あの日、久しぶりに家に隼颯が来た時から。
いや、あの日私が着替えて部屋から出てリビングに戻ってから。

隼颯の態度が一変した。

隼颯が昔の隼颯みたいに、優しくなった。

いや、あれは少し違う…。

まるで恋人を扱うかのように、甘く優しくなった。

その笑顔は元々のイケメン顔が最大限生かされてる感じで、いくら見慣れた幼なじみと言えど心臓に悪い…。

不意打ちの優しさと甘い笑みにドキドキと心臓が騒ぎ出す。

きっと私の顔は赤くなってる…。

そんな私の反応にも嬉しそうに笑うから…

私はなんだか勘違いしそうになる。

もしかして、って期待しちゃう。

そんなことあるわけないのに…。

アップルパイを食べ終わる頃には、私は落ち着きを取り戻し軽いため息をついた。

すると、隼颯が聞いてきた。

「なんで好物食べたのに、暗い顔してため息なんてついてんだ?」

私の前髪をサラッと払って、私の顔をのぞき込んでくる。

ビクッと肩を揺らせば、隼颯は少し傷ついたような顔をするので私は内心驚いた。
こんな隼颯、私は見たことがない……。

「別になんでもないよ。これからちょっと忙しくなるから。頑張んばきゃて思いつつ、少し気が重いのもあって自然と出ただけ」
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