身代わり女神は、過保護な将軍様に愛されるのに忙しい

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***


 レーナを屋敷に引き取って四日が経った。

 ちなみにアボットから押し付けられた荷物は三往復せずに、毎日の帰路で小分けにして持ち帰る事にした。執務室を占拠するうず高い荷物の山は邪魔で鬱陶しい事この上無かったが、段々景色と化してしまうのだから、慣れとは実に恐ろしい。

 使用人に、俺が勤務中のレーナの様子を聞けば、レーナは日中のほとんどの時間を自室で過ごしているという。

 ランドーラ王国の書物を捲りながら、レーナは静かに日常を送っていた。

 レーナは普段からあまり饒舌ではなかったが、夕食時に俺と顔を合わせれば、穏やかに微笑んでその日あった事を教えてくれる。

 昨日などは使用人の子供らに勉強を教えてやったようで、とても喜ばれたとレーナは嬉しそうに語って聞かせた。レーナの生き生きとした様子に、俺の頬も自然と緩む。

 けれど、俺が何か入用な物はないかと水を向ければ首を横に振り、十分に足りていると礼を言う。

 レーナは感謝ばかりを伝え、笑みだけを向けようとする。
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