"鬼"上司と仮想現実の恋
「昨日だって、田中さんが送るって言うのを、
部長は自信満々に、暁里さんに決めさせて
ましたし、暁里さんもご機嫌で部長を選んで
ましたよね。
しかも、部長の事、『優しい"鬼"さん』って
呼んだんですよ。
ラブラブなオーラ溢れまくりでしたよ。」

私、そんな事言ったの?

「酔っ払いの言う事なんて、信じちゃ
だめだよ〜。
軽く聞き流して。」

私は笑ってごまかしたが、桜は簡単には引き下がってくれない。

「酔ってるからこそ、本音が出るんでしょ?
さぁ、誰にも言わないから、白状しちゃい
ましょうよ。」

私が困ってると、給湯室に田中君が来た。

「瀬名、部長が呼んでるぞ。」

「あ、ありがとう。
じゃ、行くね。」

私は、助かったとばかりに、給湯室から逃げ出した。
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