秘書課恋愛白書
派遣秘書



月曜日、朝。

アラームをセットしている時間よりも早く目が覚めてしまいカーテンを思いっきり開ける。


うん、良い天気。

良い始まりの予感。


今日からまた始まる数年間の仕事。

ワクワクして土日の休みが早く終わって欲しいくらい期待で胸がいっぱいだった。


1LDKの質素な一人暮らしのアパート。

彼氏がいるわけでもなく着飾ることのない部屋。

必要最低のものだけ揃えて、寝るだけに帰る部屋と化した自分の城は気づけば色気の一つもない。


そろそろお金も溜まってきたから贅沢に良い布団でも買おうかしら。

なんて思うけど結局買いに行くのがめんどくさくて流れてしまうのだ。


ちゃちゃっと朝ご飯を済ませて身支度を整える。

金曜日に前雇い主からプレゼントしてもらった高級ブティックの新品のスーツに身を包んだ私は鏡の前で自分の姿に思わずうっとりと魅入ってしまう。

イタリア製生地を使った柔らかくて肌触りが滑らかなグレーのストライプがお洒落なセットアップ。

サイドのスリットがヒップラインを美しく見せる上品なシルエットが決め手だった。
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