人として、女として、最もついてはいけない嘘をついてまでこの女が手に入れたかったのは何なんだろう。大学を出てまだ二年の、子どものような女性を、人として、女として、最もついてはいけない嘘をつくまでに追い詰めたのが、紛れもなく自分の夫であるということが痛かった。そして、追い詰められて、それでも必死で耐えている少女のような女に、冷徹なまでに対峙している自分が、自分の心が痛かった。

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