子爵は新妻を独り占めしたい
「あら…」

「まあ…!」

自分を抱き寄せたエリックに、エミリーとクレアは声をあげて少女のように頬に両手を当てた。

「こんなエリック、初めて見た…」

ミゲルは目を丸くしていた。

「…これは言うまでもなく、大切にされそうね」

クレアはふうっと息を吐いた。

「エリック…」

「何だ?」

呟いたその声が聞こえたと言うように、エリックが聞いてきた。

「い、いえ…」

紗綾は彼から目をそらすようにうつむいた。

そんな彼女にエリックはフッと笑うと、頬に唇を落とした。

「え、エリック…!?」

突然のことに戸惑っている紗綾に対し、エリックは微笑んだのだった。

その笑顔を見ながら、紗綾は自分が彼に愛されていることを理解した。

☆★END☆★
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