黒犬
優鬼







8月,紗智栞さんが入院した。
愛兎さんは病院には行けてないらしい
俺は頼まれて見舞いへ行っていた
彼女は寂しそうに笑っていた









漣の屋敷は長がいないことが増えた
桜色は漣の留守を俺に頼んだ

















天堂さんは妻子を離したらしい

総丘さんは外にいることが増えた
何をしているんだろうか



〜〜〜



愛兎さんは何をしているかな。





……





湯気の中彼の姿が見えた気がした


〜〜〜






久しぶりこの感じ





「風呂の中で考え事するの変わらねえな。」

体を起こそうとした















「寝てな。」




男はいつかの匂いがした

















「その匂いは嫌いだ。」




そういうと男は笑った

「俊にはすぐにバレるな。
鼻がいいな。」

また、笑ってごまかした
まあ、
もういいや
「ケガはない?」
















「大丈夫だよ。」





「それならいいや。」

そっと意識を手放した

















〜〜〜





起きた時には愛兎さんはいなかった
俺はご飯支度をする
紗智栞さんがいないから俺が全部の家事をやっている





「ご飯でーす。」




みんなを呼ぶが誰も来ない




一人で飯を食べた




今日は人が少ない……。




格技場に人はまばらだ
射撃場も人がいない…




……
………





一人竹刀を振った
< 45 / 65 >

この作品をシェア

pagetop