エテレイン
練習
クリスマスまで、ちょうど2週間。
曲を書き上げて、お披露目会をする日には私と彼ら3人の噂がたっていた。



ないことだらけ。それは、もう面白いほどに。



“板橋が森たちのバンドの作曲をするらしい”
“溝江が板橋のことが好きでバンドに誘ったらしい”
“八木は板橋のことが嫌いで脱退するらしい”
“板橋と森は付き合っているらしい”



そんな噂に動じず、私達はクラスマスに向け作曲と練習に励んできた。



『それじゃあ、配るよ。』



トートバッグから、4枚クリアファイルを取り出して1枚づつ彼らに渡していく。



緊張した表情でそれを受けとった彼らは、クリアファイルから紙を取り出して黙って目を通していく。



こちらまで緊張してしまう。
コクリと唾を飲み込んだ。



「おい、お前。これ!」



声を荒らげて私の前にやってくるのは八木。



『なに?』



呆れ顔でそう言えば、八木はカッと顔を赤くした。
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