目を閉じたら、別れてください。
嘘をついたら、出られない部屋に閉じ込められた。

ケホケホ。

マスクをしても隠れない咳に慣れてきたけれど、隣にいた泰城ちゃんは眉をしかめた。

「悪化してません? 本当に風邪ですか? 長くないです?」

畳みかけるような質問に笑ってしまう。
この咳は精神的な、そして嘘つきな私の鼻が伸びる代わりに咳が止まらなくなっているのだ。

あの二次会会場での出来事は、記憶の中あやふやになってきている。
でもあの後、どうやって帰ったのか覚えていない。
気づいたら、着替えもせず朝、出かけていた服のままベッドに倒れていただけだ。

あれから二日、進歩さんから連絡がない。

エッチが気持ちよくないって嘘よりも残酷な嘘。

私は叔父さんが好きだけど、進歩さんと幸せになりたい。

二番目と言われてあのプライドが高そうな進歩さんがどんな行動をするのかわからない。
けど私は結婚式の準備を進めている。

面倒くさいから、このまま結婚したいだろう。
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