なりゆき皇妃の異世界後宮物語
☬出会いの毒
 迫力のある龍の彫刻が施されている大門をくぐると、そこはまるで城郭都市のようだった。


 案内役の官吏の後ろを歩きながら、初めて見る宮廷の立派さにただただ呆気に取られる。


 広大な城壁に囲まれた内城は、御街と呼ばれる城内大道に沿っていくつもの官衙(かんが)が軒を連ねている。


 宮廷の中央部には皇城があり、そこに辿りつくまでに一時間以上歩いた。


 皇城はまさに皇帝の権力を象徴するように、豪華絢爛、贅を尽くした巨大な宮殿であった。


(こんなところに人が住んでいるなんて信じられないわ。皇帝陛下とはどのようなお方なのだろう)


 皇城内にも道があり別邸も数えきれないほどある。


回廊を渡り、いくつもの大庭園を横目に見ながら、ようやく謁見の間へと辿り着いた。
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