春雷
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「僕、恋をしました」
「あー、はいはい」
「柴田先生の事を心から好きです。だけど柴田先生には夫がいます。それはわかってるんですが僕の方が絶対に柴田先生が好きです。負けません。
どうして結婚した女性に恋をすると世間から避難されるんでしょうか。女性は結婚すると、苗字が変わることが多いでしょうけれど、女性の個性まで変わりませんよね。苗字に恋した訳じゃないじゃないですか。個人の個性に魅了を感じるんです。それなのに何故結婚しているからと、諦めなければならないんでしょうか。そこに個人の尊厳はあるのでしょうか」
「うん。わかった。ちょっと落ち着こうね」
「そもそもどこからが不倫なんでしょうか。不倫、浮気と、世間が使う言葉に違和感を感じず、なぜ日本人は定義付けるのでしょうか」
「長野せんせーっ、こっちごみ取りたいからちりとりちょうだーい!」
「僕はこの恋を不倫だの浮気などといわれたくありません。僕自身思うだけなら、これは何と呼ぶのでしょうか。これに名前をつけて恋だというなら何故誰もかれも胸を張って、好きだと言えないんでしょうか」
「長野せんせーっ!高村くんの口にガムテープ貼ってーーーっ!」
「まあまあ、村上先生、ちゃんと高村先生の話聞きましょうよ。私、腰をかがめて掃除してるから、痛くなってきちゃった。休憩しましょう」
「長野先生!甘いよ!この人ちょっと変だよ?!だって、柴田先生のスマホにGPS付けて、スタンガン持たせるって言ってんだもん!怖いよっ!」
「まあまあ、高村先生にはちょっと落ち着いてもらって、休憩、休憩‥て、どこでします?
まだまだガラスと雨だらけよー。
あ、いや、窓を割ったのは、責めてませんからね」
「ご迷惑をおかけしました。後は僕が」
「まあ、学生さんにも、ちょっと声掛けましょう。高村先生も足とか、手も切ってるし、無理しないほうがいいですよ」
「それもそうだね‥ところで、高村くん、靴見つかった?」
彼は首を振った。
「そうかー。ま、事務所にも声かけてるし、いつか見つかると思うけど、君、意外と過激だよね。窓割ったり、スタンガン持たせるとか、堂々と不倫宣言しちゃったりさー」
「あら、村上先生、違いますよ。これは高村先生の片想いでしょ?片想いなら、何かやましいことあるかしら?ねぇ?」
「そうです。僕の片想いです。清く正しく、恋をしているだけです」
ボソッ‥「今は‥‥」
「ちょっ!今、聞いた⁈聞いた⁈この人やっぱり奪う気満々じゃん!柴田先生逃げてーーっ!」
「僕、恋をしました」
「あー、はいはい」
「柴田先生の事を心から好きです。だけど柴田先生には夫がいます。それはわかってるんですが僕の方が絶対に柴田先生が好きです。負けません。
どうして結婚した女性に恋をすると世間から避難されるんでしょうか。女性は結婚すると、苗字が変わることが多いでしょうけれど、女性の個性まで変わりませんよね。苗字に恋した訳じゃないじゃないですか。個人の個性に魅了を感じるんです。それなのに何故結婚しているからと、諦めなければならないんでしょうか。そこに個人の尊厳はあるのでしょうか」
「うん。わかった。ちょっと落ち着こうね」
「そもそもどこからが不倫なんでしょうか。不倫、浮気と、世間が使う言葉に違和感を感じず、なぜ日本人は定義付けるのでしょうか」
「長野せんせーっ、こっちごみ取りたいからちりとりちょうだーい!」
「僕はこの恋を不倫だの浮気などといわれたくありません。僕自身思うだけなら、これは何と呼ぶのでしょうか。これに名前をつけて恋だというなら何故誰もかれも胸を張って、好きだと言えないんでしょうか」
「長野せんせーっ!高村くんの口にガムテープ貼ってーーーっ!」
「まあまあ、村上先生、ちゃんと高村先生の話聞きましょうよ。私、腰をかがめて掃除してるから、痛くなってきちゃった。休憩しましょう」
「長野先生!甘いよ!この人ちょっと変だよ?!だって、柴田先生のスマホにGPS付けて、スタンガン持たせるって言ってんだもん!怖いよっ!」
「まあまあ、高村先生にはちょっと落ち着いてもらって、休憩、休憩‥て、どこでします?
まだまだガラスと雨だらけよー。
あ、いや、窓を割ったのは、責めてませんからね」
「ご迷惑をおかけしました。後は僕が」
「まあ、学生さんにも、ちょっと声掛けましょう。高村先生も足とか、手も切ってるし、無理しないほうがいいですよ」
「それもそうだね‥ところで、高村くん、靴見つかった?」
彼は首を振った。
「そうかー。ま、事務所にも声かけてるし、いつか見つかると思うけど、君、意外と過激だよね。窓割ったり、スタンガン持たせるとか、堂々と不倫宣言しちゃったりさー」
「あら、村上先生、違いますよ。これは高村先生の片想いでしょ?片想いなら、何かやましいことあるかしら?ねぇ?」
「そうです。僕の片想いです。清く正しく、恋をしているだけです」
ボソッ‥「今は‥‥」
「ちょっ!今、聞いた⁈聞いた⁈この人やっぱり奪う気満々じゃん!柴田先生逃げてーーっ!」