禁断の恋だって分かっていても好き。
実るはずのなかった恋
お正月も過ぎ、あと2日で3学期が始まる。



冬休みどこも遊びに行けなかったから、と、お兄ちゃんがわざわざ仕事を休んでくれて、夜景の綺麗な所へ連れて行ってくれるそうだ。



日中は、近くのショッピングモールで遊んだ。



服を買ったり、雑貨をみたり、ゲームセンターで対戦したり。
プリクラも撮った。お兄ちゃんは嫌がってたけど。



『うわ〜、きれー!!』



「すごいな、ネットで見るよりも絶景。」



少し寒いけど、そんなの気にならないくらいにとっても綺麗だった。



パシャリと写真を撮ってみるけど、やっぱり肉眼で見る方が数倍、煌びやかに見える。



2人でベンチに座って暫くずっと、夜景を見ていた。



「亜美?」



少し掠れた声でお兄ちゃんが口を開いた。



掠れた声が可笑しくて、思わず笑うと、不満そうに口を尖らせてお兄ちゃんは私を見た。



『ごめんって。
・・・なぁに?』
< 13 / 20 >

この作品をシェア

pagetop