禁断の恋だって分かっていても好き。
揺れる恋
少し手が触れただけでも、目が合っただけでも心臓がバクバクする。



それどころか、声を聞くだけで顔が熱くなる。



私の恋の病は末期だ。



「亜美って、彼氏いないの?」



事の発端はお兄ちゃんからだった。



『ぅえ?なんで!?』



急な質問に思わず大きな声が出てしまった。



「大きいな、声。
・・・いや、冬休みなのにどこにも出かけないで引きこもってるから。」



『その言い方なんかヤダ。』



別に引きこもっているわけではない。
用もないのにわざわざ、寒い外に出る必要がないだけ。



「で?彼氏は??
いないなら、好きな人は??」



ニヤニヤしながら聞いてくるお兄ちゃんに少しだけイラついた。



私の気も知らないで。



『彼氏なんていませんー!
好きな人はいますけど!!』



ムキになってそう答える。



「へ〜好きな人いるんだ。
どんな人??」
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