モテ男子が恋愛したくない私に本気をだした結果。
Chapter2 ☁*°

実行委員




太陽がまぶしい5月半ばの朝。


私は家のドアを開けた瞬間、凍りついた。


「おはよ、莉世」


ん?

今、幻覚が見えた気がするんだけど……


外に出ようとした足を止めて、静かにドアを閉めつつ深呼吸。


「…………」


気のせいだ、気のせい。

きっと私、まだ寝ぼけてるんだ。


まだ蒼井が出てくる悪い、夢の中に……


「おーい、莉世ー?
行かねーの?」


げ、幻覚じゃなかった!!


その声にカッと目を見開いて、バタンと大きな音をたててドアを開けた。


やっぱり、いた……


ニコニコとして、朝からどんよりした気分にさせてくれる男。


その名も、

チャラ男改め、イラ男蒼井。



「……どうして私の家、知ってるわけ?」


「んー、それは企業秘密ってことで」


「どうせ、歩優に聞いたんでしょ」

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