爽やかくんの為せるワザ

出来ること






迫る文化祭に向けて、私達2年3組は文化祭の準備を進めていくことに。


実行委員会で、私達の〝男女逆転カフェ〟は見事採用され、『Cafe Reversal(カフェ・リバーサル)』に名を変えた。


ちなみに藍くん達のクラスもお化け屋敷採用されたみたい。



良かった。





「準備に参加出来る人はなるべく参加して欲しい。部活とかバイトとかで無理な人は遠慮せず言ってね。

都合によって、任せる仕事ちゃんと振り分けるからじゃんじゃん言ってー」




桃ちゃんは終礼後、テキパキと指示を出しながら皆を動かしている。

何人かは部活やバイトで抜けていったけど、思ったより皆残ってくれた様子。



すると、沙羅ちゃんがガジガジと頭を掻きながら桃ちゃんに向かっていった。





「おい桃。あたしはどーすればいい?」


「沙羅はあたしと一緒に買い出し付き合って。買い出しは人数いた方がいいからさ」


「はいはーい」





桃ちゃんに指示を出されたメンバーが次々と作業へ入っていく中、私はぽつんと1人残っていたことに気付く。

ハッとして桃ちゃんを見ると、ばっちりと目が合った。




「たまには重要な役割をお願いしたくてさ」


「……えっ?」


「デザイン全般を統括して欲しいの。
たま絵描いたりするの好きでしょ?看板のデザインとか制服のデザインとかまとめてもらいたい」





にこっと歯を見せて笑う桃ちゃん。



……え、ええ!?

むむむ無理だよそんなの!!



< 34 / 311 >

この作品をシェア

pagetop