毒舌年下BOY♂に愛を叫べ【仮】
LOVE >>1

その唇は毒を吐く

「あ───!!ったく、しつこい」


「とか言って、本当は私が会いに来るの待ってるくせに〜」


「これまで散々振られてんのに、どの口がそんなこと言うんだよ」


「え?……こ・の・く・ち♡」


「いちいちイラッとすんな、お前は」



───茜 澪央(あかね みお)高校2年生の16歳。


恋に恋するお年頃。

勉強も、習い事も、ダイエットも、何一つ長続きしないタイプの私が、高校2年生になった今、1つだけ続いていることがある。



それは───。


「毎日、毎日、俺のクラスまで来んな!」


「いいじゃん、もう日課なんだもん」


好きな人のクラスまで、毎日会いに行くことだ。


「お前が来ると、クラス中がちょっとした騒ぎになるんだよ」


「騒ぎって、どんな騒ぎ?」


「周りが変に面白がって色々茶化してくるんだよ。……毎回必死に否定する俺の身にもなれっての」


心底有り得ないって顔で私を見下ろして、ため息混じりにクシャクシャと掻き乱す彼の赤茶色の髪がサラサラと静かに揺れる。


───周 大馳(あまね だいち)高校1年生の16歳。

同じ高校に通う、1つ年下の男の子。



基本的に面倒くさがりやで、私のことは専らアウトオブ眼中。
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