覚悟はいいですか
2月14日
彼女に『勉強を教えて』と頼まれた
もちろん俺に否やはない
二人っきり……とはいかないけど、手が触れ合う程の至近距離で彼女を独占できるから
つくづく勉強ができてよかったと、こんな時ばかり両親に感謝する
図書館に来た彼女は心なしか、いつもより顔が赤い
勉強もどこかうわの空で
「紫織、どうかした?」
「……」
「しお?」
「えっ!あ、ごめん。ちょっとぼうっとしてた」
「大丈夫か?」
「うっ、うん、ごめんね」
さっきからこんなやりとりを繰り返してる
ほんとに熱があるかもと心配するが、それもどうやら違うようだ
どうしたのだろう……
その時ふと、スマホの画面を見てひとつの可能性が閃く
えっ、もしかして今日……
そういうこと?