覚悟はいいですか
「ふ~ん……水曜日ですね。了解です」

「ありがとう」
ふう、何とかなった……

「それで、なんで赤くなってたんですか?」

「えっっ!」
何でって…

「あ、そのお食事に綾乃さん以外、誰か来るとか?」

「は?」
声が裏返ってしまった!!

「ひょっとしてその人と何かあったんですか?それ思い出して、赤くなったとか?」

「な、な、・・・」
何で!エスパー?

「あ~赤くなるようなことしちゃったんだ~」「な、何もないから!」
被せるように思いっきり叫んでしまい、ハッと気づくと周りの人がみんなこっちを見てる
私は俯いて「お騒がせしてすみません」と小さく言いながら、椅子に座る

あ~恥ずかしい!

久美子は隣で喉を鳴らしている……
っもう~~~!!!

私は赤い顔を俯けたまま、ひたすら冷製パスタを口に詰め込んだが、全く味がしなかった

水曜日、朝からソワソワしていたら、久美子がニヤニヤしながら何か言いたそうに見ているが、

私は徹底して素知らぬ顔でやり過ごした

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