は、ふ、と息を漏らし、何度も角度を変えて、唇を貪った。

十四年間恋い焦がれた相手との初めてのキスは、お酒の味と香りがした。ふたりで浴びるほどお酒を飲んだせいだ。

だけど息や頬や胸が焼けそうなほど熱いのは、お酒のせいだけじゃないだろう。


――――――――――


愛とお酒を呷り、嘯く。


「バッカスはネプチューンよりも多くの者を溺死させた」
(ローマのことわざ)

「誠の恋をするものは、みな一目で恋をする」
(シェイクスピア)

「酒は人を魅了する悪魔である。うまい毒薬である。心地良い罪悪である」
(アウグスティヌス)


この作品のキーワード
純愛  片想い  年上  叶わない恋  大人の恋