君と永遠に続く恋をしよう
気持ちを知った矢先に
その日の夕方、桜庭さんはいきなり家にやって来た。

突然の訪問に両親は揃って驚いたが歓迎し、丁度夕食を食べ始めたところですからどうぞご一緒に…と勧めて上がらせた。


「すみません。急に来たのに」


恐縮しながらもスリッパに履き替える音が聞こえ、彼は私が一人で食事しているリビングへと通されてきた。


「こんばんは」


何食わぬ顔で私に挨拶をし、こっちは食べてた物を喉に詰まらせそうになりながら、軽い会釈を返した。


「母さんビール。…あ、ワインでもいいぞ」


この間頂いたのがあっただろう…と言いながら、リビングを越してキッチンへ向かう父。
母は「心得てますよ」と言い返しながら、おつまみは何がいいかしら…と訊いている。


そんな二人のやり取りを聞きながら、私は昼間の電話を思い出して気まずかった。
多分、彼が此処へ来たのも、変な電話をかけてしまったからだろう…と予想した。


「あの……奈央さん」


名前を呼ばれて、ドキン!と心臓が跳ね上がる。
箸を持ったまま顔を上げると真面目そうな表情をしてる桜庭さんと目が合い、更に鼓動が増してきた。


「な…何か」


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