暴走族の総長と病気の私
明かされていく過去
ピ…ピ…ピ…
規則正しい音、この音はもう聞き慣れてる…

菜「ナースコール押さなきゃ…」

ナ「目が覚めましたか?」

菜「はい」
すぐに先生が行きます、と言ってナースコールは切れた。

ガララ…
菜「あ、優(ゆう)くんだ…」

優「よ、倒れたらしいな…」

菜「うん、本当は朝から頭痛かったんだよね…でも‪学校は大丈夫かな?って思ってた…そしたら…」

優「倒れちゃったと?」
やばい…優くん…ちょい怒って感じ?

菜「ごめんなさい…迷惑かけて…」

優「迷惑とか…言うなよ……」
小さい声で何か言ったけど聞き取れない…

菜「え?なんて?」

優「いや、なんも…でも、お前は自分の状況分かってないだろ…お前は…」

菜「分かってる!!!!!!!!」

優「!?」






菜「ちゃんと…分かってるよ…分かってる…」

優「お前、なにか隠してないか?」

優くんには分かっちゃうんだね…
菜「優くんは知ってた?」

優「?? 何を?」

菜「私に……私は記憶の一部を忘れている部分があるってこと。」

優「!?菜々!それに…いつ!?」

菜「やっぱり……みんな…知ってたんだ…」

優「菜々はどうしたいんだ?思い出したいのか?」

思い出したくないって言うと嘘になるけど、思い出すのが怖いんだ…

菜「私は……思い出したいの…どんな過去でも…」



━━━━━━━━菜々…
お前は強くなったな…
身体以上に心も強くなったよ…












でも、あれだけは…

あれだけは思い出したら…どうなるか…






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