彼女に落ちるまで~甘い運命 修一side

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そうして仕事をしていくうち、そう、3ヶ月も経つ頃には、むしろ俺の方が彼女に興味を持っていた。

何故なら彼女、見事に仕事の話しかしないのだ。

羽田さんだって、雑談くらいしたぞ。

緊張しているのかと思って、こちらから雑談を振っても、最低限の返答しかない。

営業なら、もうちょっと個人的に仲良くなった方が、色々融通がきいていいんじゃないのか?

ちょっと、こちらがそんな風に物足りなく感じるほど、彼女の返答は簡潔だ。

しかし、その最低限の返答が、何と言うか、ウイットに富んでいて。

1年も経つ頃には、仕事の話よりも、雑談を楽しみにする自分がいた。

俺は、多少馴れ馴れしい態度だったと思うが、彼女は距離感を一切変えない。

それがまた今までになく、心地よかった。
俺の方が安心して、リラックスしている。

女性に、警戒感のようなものを感じないのは初めてで。
女性とも、こんな丁度良い関係が築けるのか。
そんな風に思ったのが段々と、油断になった。

無意識のうちに、他の女性と対するときも、必要以上に笑顔や近づき易い雰囲気が、出るようになってしまったのだ。



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