やあやあ皆様ようこそいらっしゃいました!

この御話の語り部に御座います、私萩原和葉と申します。


不弁舌ながらに語らせていただきまするは、

平々凡々な私と、非凡極まりない幼馴染君の、突飛で辺鄙な恋愛譚!


…なーんて口上も程々に。


夢追い人の君を追いかけて上京してからはや数年…


都会の喧騒の中、絶えず変わっていく人の心。

その狭間で強かに生き抜く君は、きっと特別な人だけれども、

満員電車に疲れた君の肩を叩くのは私の役目。


「おい萩原、次のプロジェクトの資料頼めるか?」


「そー言われると思って準備しときましたー。発表頑張れよ!」



自販機から微糖のコーヒー、徹夜で飲むと少々苦い。

宵闇に包まれることのなき硝子の街。

眠らぬ街で輝く君の物語、語り尽くすが私の役目。


主人公の隣に居座る分不相応な語り部に、どうか唾を吐くことのなきように。



「ってか京介は彼女作らないの?いくらでも釣れるっしょ、その顔なら」


「次言ったら一発ぶち込むぞ」



キャー!幼馴染君怖い!

少々物騒な面を見せる彼こそ私の幼馴染、碓氷京介にございます。

有能・誠実・美形なんていう優良物件でありながらにして

未だに彼女がおりません彼、さては想い人がおるのでは…?




碓氷 京介 _Usui Kyousuke_


       ×


萩原 和葉 _Hagiwara Kazuha_





「…で、ソコんとこどーなんです?」

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鈍感  幼馴染  焦れ焦れ  溺愛  一途  勘違い  すれ違い  無自覚  オフィスラブ