テレビの感想文
1人で、自分のペースで焼肉を食べる、主人公の五月女恵(さおとめめぐみ)

焼肉を食べながら、恵さんは思う。

(ソロ活は、1人だけに、いやがおうでも対象に向き合う。今日の対象は、この肉だ。だからこそ、味の記憶が残りやすい)

(今宵のロースの味は何日残るだろうか。”みんなで焼肉”は、その場の雰囲気、そこで起きたこと、誰かの言葉が記憶に残る。いわば”コミュニケーション”にお金をかけているのだ。

 しかしいま私は、……この肉にお金をかけている。この肉が明日(あした)の私の行動の源となる)

(これぞソロ活!)

しめは牛骨スープ。スプーンですくって飲み、最後は器に口をつけ、両手で持って顔を隠しながら最後の一滴まで飲み干し、「ごちそうさまでした」と手を合わせて微笑む。
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