当たり前です。恋人は絶対会社の外で見つけます!
何故か知られてたあの日の事。
山場を越えた月曜日。

でも本当の月末で。
まだまだ滑り込んできた書類の始末があった。

朝、千野先輩にお礼を言った。
昨日みゆきにも報告した。
映画に一緒に行ったこと。結局三日続けて一緒に行動したこと。
何故かみゆきに感動された。

みゆきも元気そうで、うまくいってるらしい。
朝の笑顔でそう思った。

ひたすら書類と格闘して、昼に区切りがつかなくてランチも時間に行けず。

あと半日あと半日。
そうつぶやくように自分を追い込んでやり切った。

区切りのついたところでお昼に行く。
残ってる人に声をかけて一人で会社の外に出た。

連日食べ過ぎた。お酒も飲んだ。
大人しく節制しよう。
コーヒーとバランスバーで済ませる。

ここに来ると大体選ぶ窓側の席。1人の時はここがいい。
そしてまたまた見てしまった自分。

二度目。

本当に付き合ってるんだ。
彼女なんだろう。
やっぱり似合うと思う。背の高さとか、雰囲気が。
昨日見た普段の格好も落ち着いていた。
さっぱりとシンプルで。
二人が並んでいると大場もすごく大人に見える。

二人は会社に入る前に別れた。
彼女はコンビニに行ったらしい。
私は1人で会社に戻る大場の後姿をずっと見ていた。

きっと見たこともない笑顔なんだろう。


土曜日は会ってなさそうだとして、昨日も会ってたんじゃなかったの?
なんなら私と別れたあの後泊まりに行ったとしても普通なくらい。
別れた時間は早かった。
夕方すぎ。
それから会っても二人の時間は十分あったはず。

同じ会社だから、やっぱり時間が合ったら、会いたいんだ。

・・・・まあ、いいけど。・・・・関係ない。


バランスバーも美味しい訳はなく、途中で食べるのをやめた。
コーヒーをちょっとづつ飲む。

何でここに座ったんだろう。

ちょっと後悔した気分。


1人ズレた食事時間を過ごして席に戻る。
また書類が増えていた。
しょうがない。

せっせせっせと働くべし。

余計なことも考えず集中集中。

それでも定時は過ぎる。
課の誰もまだ席を立たない。
それでも1時間くらいで終わるだろう。
あと少し。


終わった~。
周りを見ると少しづつ終わりが見えてる。
みゆきに声を掛けたらあと少しという。
千野先輩の方を見ると先輩も大丈夫そう。

自分の分を終わらせて片づけを始めた。

仕事が終わると頭が楽になる。
そして身支度をして帰るころには忘れたいことを思い出したりして。

お先に失礼しますと言って、チラチラと帰る人波に乗って外に出た。

昨日夕飯をある程度作っておいた。
後は緑を足して煮込んで出来上がり。
美味しいバケットとシチュー。
帰ってからの段取りを考え、それに集中した。

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