Aliceーアリスー

眠りネズミ






眩しい朝日と共に目覚め、昨日着ていたワンピースと同じワンピースに袖を通す。


ふわりと微かに香る柔軟剤の香りが私の鼻をかすめる。

昨日着ていたはずのワンピースがどうしてこんなにもいい香りがして、まるで洗いたてのような状態なのだろうか。


小さな疑問を持ちながらも私は慣れない場所でもいつものように洗面台で顔を洗い、髪をとかし、慣れた様子で身だしなみを整え始めた。



「ふーっ」



洗面台にある大きな鏡に映る私を見て大きく息を吐く。


昨日あんな悪夢を見た割にはいい顔色をしている。

悪夢を見たと言っても白ウサギが私を起こした後はもう悪夢を見ることはなかったし、疲れもあってよく眠れたのだと思う。



それにしても白ウサギは一体何がしたいんだろ。


あの口ぶりからして何かを知っているような感じだったし、それなのに何故か私には教える気が全くないし。



勝手に追いかけて来たのは私だけど白ウサギが私をここへ連れて来たようなものだし、少しくらい教えてくれたっていいのに。








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