旦那様は溺愛至上主義~一途な御曹司に愛でられてます~
「本当に大丈夫? 今からでも断れるよ? 私たちに気なんて使わなくていいんだからね?」

 私は首を横に振る。

「大丈夫。私、気なんて使ってないよ」

「そう? それならいいんだけど」

 叔母さんの気持ちが嬉しかった。生活費も入れているし、仕事の手伝いもしているけど、私は早くここから出て行けと言われてもおかしくない立場にある。

 不幸はあったけど、それと同じくらい、もしくはそれ以上に恵まれている。

 それに多くを望めない私には、まだ見ぬ未来が今以上に幸せであるようにと、神様に祈ることしかできないのだ。

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