双子の弟と幼なじみ
『顔以外は全部違うよ』
はぁ…疲れた。


やりたいことをやるのは楽しい、ただ、疲れる。




念願の陸上部に入って、念願の短距離を極められることになった。



これで、少しは気を紛らわせれそうだし。




そんな思いで、家に帰ってきた俺は流しに弁当を置くと、部屋に入った。


…明日からは歩宇に弁当預けてから部活行こ。




そういえばリビングに歩宇もみーもいなかったな。


部屋か?




俺は部屋で着替えると、歩宇の部屋のドアをノックもせずに開いた。




…いねぇし。


また抜け駆けかよ。


まぁ…どうせ今日も、みーのわがままだろうけど。




緩む口を右手で隠しつつ、みーの部屋すらもノックせずに開ける。




…ほら、いた。



「みー、何してんの?」


「ん?ふーくんの頭撫でてるの。


ふわふわだよ」




みーはうっすら微笑んで、机に突っ伏している歩宇の頭に手を伸ばす。
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