一期一会

４ お楽しみ

今日は成実ちゃんと約束した日。
今日のことが楽しみすぎて、約束をした日からずっと何処に出かけようかと街の情報誌と睨めっこしていた。


課外学習は学校に集合してからバスで移動だったので、いつも自転車の私も今日はバスで学校まで行った。

課外学習が終わってから成実ちゃんと二人で電車に二十分揺られて繁華街へとくり出した。

そして駅に着くと「見たいお店があるの」と言われたので、成実ちゃんに付いて雑貨のお店に入る。

だが店内へ入ると何故か視界に見覚えのある顔が映りこんだ。


「成実、こっち！」

目の前で金髪のチャラ男君が手を振っている。


「へ！？」

なぜ彼がここにいるんだと目を丸くする私。


「アツヒロ、待った？ごめんね～！」

待った……？


「大丈夫。さっき着いたばっかだから」

着いたとこ……？