私の名前は 吉木 日向 (よしき ひなた)



日向とは私には似ても似つかない名前。



友達は1人もいなく、ずっと1人ぼっちで過ごしてきた。





高校3年生。高校最後の年を迎えた。




窓の外では桜がパラパラと地面に落ちてゆく。




私はそれを横目に自分の席でじっと本を読んでいる。




タイトルは ひなたぼっこ。




寒い国に生まれた1人の少女が山奥で遭難した。
そんな時、光のある屋敷を見つけて少女は駆け込んだ。すると、その屋敷には何故か太陽の光が差し込んでいた。そこで 少女は初めて寒い以外に温かさもあることを知った。

太陽の温かさも 光の眩しさも 影ができるということも。



興味はなかったけど、タイトルが ひなたぼっこ だから少し読んでみたかったんだ。






「な~に、読んでるの?」



「ぬぁっ!!?」



「そーんなにびっくりしなくてもぉー」





急に喋りかけてきたのは隣の席の 平 優希 (たいら ゆうき)




「ずっと1人でいるけど寂しくないの?」



「い、今まで誰とも喋ってなかったから、なんとも思わないけど・・・」



「えっ、じゃあ 俺がキミの1番?!」



「うん。まぁ・・・」



「やったね!!」





全然喋ったことのない、根暗女の1番になれても何も嬉しくないでしょ。




私は興味のないことには時間は費やしたくないので、話は続けず 本を読み出す。




「・・・ね、キミ日向って言うの?」




隣の席なんだから、覚えといて欲しかった。




ま、興味のないやつの名前なんて覚えるわけもないか。




「はい。吉木 日向です」



「ひ・・・なた。」



「私には似合わない名前でしょ?」



「・・・・・・ううん。すっごい似合ってる!!」





嘘だ。




「なんで?」




「本当はポッカポッカしててふわふわな女の子に見えるから!」




残念ながら私はそれの真反対だ。




「私は日陰が1番にあってるよ。」



「日陰好きなの?」



「うん。まぁそうだね。」



変に絡むのは面倒くさい。この辺で話は終わりたい。





「・・・俺は平 優希! 優希って呼んで!


日陰ちゃんを日向ちゃんに変えたくなった!



よろしくな!!」





まさか、これからも優希との会話が続くなんて・・・










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