今日も今日とて、告りますのでご覚悟を。
7、まさかのデート?
「ずっと君が好きだった。いや、愛している」
温かい手が頬に触れ、愛しい人が微笑む。
「ほんとに?」
「あぁ。永遠に誓うよ」
優しく髪を撫で、ゆっくりと近づいてきた唇に甘いキスを――――。
♪チャララ~チャララ~
何、この変なBGM。
こんなんじゃ愛しい人と甘いキスが盛り上がらないじゃない。
♪チャララ~チャララ~チャララ~
だから、変だってば。もっと感動的な曲にしてよ。
私は今から水瀬さんと熱いキスを交わして互いの愛を確かめ合うんだから……。
「ちょっと紗夜! さっきからスマホの音がうるさいんだけど」
「ん……? あれ、ユリヤ?」
「そう。ユリヤ様は二日酔いで頭が痛いの。お願いだから静かにしてくれないかな。ていうか、冬休みに入ったからっていつまでも寝てんじゃないよ」
「なぁーんだ、夢かぁぁぁ」
あーあ、良いところだったのになぁ。
水瀬さんに熱い告白をされて愛おしそうに見つめられて、初めてのキス。どうせならキスまでしたかったよ。水瀬さんがあんな甘ったるいセリフを吐くわけないし、両想いなんておこがましいけどさぁ。
せめて、キスくらい……。