今日も今日とて、告りますのでご覚悟を。
8、元カノの逆襲


「顔怖いんだけど」

「そう? 元々こんな顔だよ。ここの予算だけど、エミノスさん確認とってくれた?」

「心配すんな、ばっちりとってる。それよりお前は自分の顔を心配した方がいいぞ。いつもに増してブサイ、」

「それ以上言ったら怒るよ」


年が明けて仕事初めから1週間。

以前から練っていた企画の本採用を目指し、会議室で営業部の藤原と細かい打ち合わせをしていた私は、苛立つ気持ちを隠すことなく彼を睨んだ。

何なのよ、さっきから。

いつもに増して不細工だからって、何? それで迷惑かけたっていうの? だいたい、今は仕事中なんだし関係の無いことはそっとしておいて欲しい。

藤原には何も関係ない……、


「ごめん、八つ当たりした」

「いや、いーけどよ。何かあった?」


私、ほんとダメだなぁ、最近は藤原に甘えてばかりの気がする。

こんな調子で打ち合わせしても無駄だろうと見切りをつけたのか、藤原はノートパソコンを閉じて立ち上がり会議室の窓ガラスの透明度を変えて外から見えないようにした。

こちらを向いた彼の目が話せよって言っている。


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