今日も今日とて、告りますのでご覚悟を。
1、一途な恋の始まり


人を好きになるきっかけって、みんなそれぞれあると思うけど。

私は断トツに顔で、一目惚れから始まる恋が圧倒的に多い。それはつまり、惚れやすいってことで痛い思いもしたことあるし、黒歴史になっている恋もある。

だけど、彼――――。

水瀬貴司(みなせたかし)に出会った時は、今までにないくらいの運命を感じたの。


『隣いいですか』

『どうぞ』


一か月前、たまたま立ち寄ったBARで偶然出会ったことから始まった。

スツールに腰をかけ、ジンフィズを水のようにハイピッチで飲み干す。その後、ウィスキーのロックに変え、それまた早いペースで飲む。

随分と乱暴な飲み方をする人だな、と思ったのが第一印象。

隣に座ったところで、会話を楽しむ様子もなくて、私も彼と同じウィスキーを頼んだ。


『女の子はハイボールの方がいいんじゃない?』


バーテンさんが控えめに提案してくれたけど、ゆっくり首を左右に振って。

同じものを、と言った私の方を向き、そっと微笑んだ顔がタイプだと思ったのが、第二印象。


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