エリート弁護士は独占欲を隠さない
第1章

鬼弁護士の裏の顔

「五十嵐(いがらし)、昨日頼んだ不動産登記の取り寄せはしたか?」


『朝日(あさひ)法律事務所』で事務員をしている、私、五十嵐美咲(みさき)にギロリと鋭い視線を向けるのは、上司で弁護士の九条蒼介(くじょうそうすけ)、三十三歳。

私たち事務員のいるフロアの横にずらっと並んだ弁護士用の個室から出てきた彼は、難関国立大学の法学部出身で、在学中に予備試験に合格し、司法試験を一回でパスしたという超が付くエリートだ。

賢いだけではなく見た目もかなりレベルが高い。

黒目が大きな切れ長の目にスッと通った高い鼻。
一つひとつのパーツが計算されてつくられたようにちょうどいいサイズで、しかるべきところに収まっているという感じ。

非の打ちどころのない、いい男。

おまけに身長は私より二〇センチも高く、一八〇センチを超えていて、分けてほしいと思うほどの長い足を持っている。

弁護士でなくても、モデルで需要がありそうなほどスタイルも抜群。
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