*君に溺愛*

黒髪の王子様

「雅っ、強引過ぎ。
ストーカー並みだから。
南に、触るの禁止。」

葵くん…………。


目に涙を溜めた私。
幾分身長の高い、葵くんを見つめた。

「なんで、葵に言われなきゃいけない訳?」

雅くんの突き刺す様な言葉。
「南の気持ちは、どうでもいいのかよ?

南が、男怖いの知ってんだろ?
ここにいる奴等も、南に近づく時は絶対触れたりしない。
なんでか分かる?

南が、男怖いからだよ。
泣かしてまで、好きにならなくていいよ。
行こう、南」

葵くん…………っ。
ふわり、と触れる大きな手。

掴む手は、優しくて怖くない。

雅くんだと、怖いのに………
葵くんなら、怖くない。

何が、違うんだろう。

*ルナside終わり*


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