家庭訪問は恋の始まり
春休み
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春休み

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翌朝、私がいつもの携帯のアラーム音で目覚めると、私の体に気怠さを残して、瀬崎さんはいなくなっていた。

慌てた私は飛び起きる。

階段を駆け下り、見回すと、ダイニングテーブルに書き置きを見つけた。

[ 目覚めるまで一緒にいてやれなくてごめん。
嘉人が心配だから、帰るよ。
また今夜、会いにくる。
夕凪、愛してる。]

そうだ。
嘉人くん、昨夜は泣き疲れて寝ちゃったんだ。

瀬崎さんって、いいお父さんだな。

私は、いつも通り出勤の支度をする。

今日は学年の引き継ぎがある。

1年生の学習費で購入した画用紙や作文用紙、カラーペンなどの備品を、進級に伴い、2年生の教材室へ運ばなくてはいけない。

私は動きやすく汚れてもいい、ジャージ姿で出勤する。

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