家庭訪問は恋の始まり
出会いと別れと… 〜瀬崎幸人編〜
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出会いと別れと…
〜瀬崎幸人編〜

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俺は、大学を卒業と同時に父の会社に入社した。

いわゆる、三文小説で見るような役職付きのエリート入社ではなく、現場からの叩き上げ。

最初の配属は店舗の厨房だった。

俺の専攻は経営学だったから、厨房で出来る事なんて何もない。

父の指示で、俺は、社長の息子だという事は隠して、偶然同じ苗字だと周りの同期や同僚には話していた。

だから、厨房では、遠慮なくしごかれた。

皿洗いだけで、腕が上がらないほどパンパンになったし、洗剤で手は荒れ放題だった。

だから、数年後、俺が経営に参画するようになった時には、食洗機を導入し、食器もそれまでの食洗機非対応の高級品ではなく、高級に見える食洗機対応の物に変えた。

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