夢原夫婦のヒミツ
夢原夫婦の日常
私たち夫婦は、至って普通の夫婦。
お互いを好きになって結婚した普通の夫婦の……はず。


「いただきます」
「いただきます」

大好きな人と向かい合って座り、手を合わせて朝食を食べる。この何気ない日常に朝から幸せいっぱいになる。

もぐもぐ食べながら、キッチンから見えるリビングに飾ってある大きな写真立てに目を向ける。

それは私、夢原愛実(ゆめはらあいみ)が、旦那様の大和(やまと)さんと写っている結婚式の写真。

七歳年上の大和さんにプロポーズされたのは、大学在学中の二十二歳の時。私の卒業と同時に入籍し手にそろそろ三ヶ月になる。

もう三ヵ月経つんでしょ?って言われそうだけど、私からしてみたら、まだ三ヵ月だ。

だってこうして向かい合って座り、大好きな大和さんが私の作った朝食を食べていることが、いまだに信じられないのだから。

お茶を啜りながら卵焼きを頬張る大和さんを眺めていると目が合う。

すると彼は思い出したように言った。

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