それから私たちは、海沿いの公園に向かい、ベンチに座っていろいろな話をした。

 小野寺くんが留学していたときの話や、最近の大学生活の話。家族の話や、高校時代の話など。話題が尽きなくて、私たちはずっと話している。

 彼が話してくれること全部に興味があって、いつまでも聞いていたい。
楽しそうに話す小野寺くんの様子が好きで、ずっと見ていたい。

 それから彼のおすすめのレストランで食事をすることになり、到着して恐れおののいた。
……こんなところ、来たことない。
どうしよう。

変なことをしてしまって、連れてきてくれた小野寺くんに恥をかかせてはいけない。
 そんな心配を払拭するように、不慣れな私を気遣ってお姫様のようにエスコートしてくれる。

すべて「こうすればいいんだよ」とさりげなく手ほどきされて、恥をかかないようにしてくれた。

 しかし緊張をしすぎた私は、全く味がわからないまま最後のデザートまで進んでしまうことになる。

 ああ……。もうお別れの時間だ。

 食後のコーヒーを飲みながら、寂しい思いを募らせていた。