あなたに恋のお届けものです
「松田!」
有紗が驚いた声をあげる。
「ひどいなー。乙女心を傷つけるようなこと言ってー!」

「ほんと、有紗の言う通り。」
そう言って笑ってみせるけど、少し心は傷ついている。
まあ、可愛くないけどさ。

「松田君だって、性格ゴミだし。人のこと言えないんじゃない?」
ふぅー。言ってやったぞ。ちょっとスッキリ!

「はぁ?そんなこと言うお前が性格くそなんじゃないのか?」
「私は事実を言っただけなんだけどな。松田君、俺様すぎでしょ。昨日も私に片付けさせといて。」

「しゃーないだろ。俺が片付けなんてするわけないんだから。」
「ほらでた。何様よ?」
「だーかーら、勝利さま。」

「それを俺様って言ーうーの!」ハッ!
気がつくと、クラスの皆が私と松田君の言い合いを見ていた。
「「あっ…」」

どうしよう!言いすぎた?クラスの皆が引いてる?
私が心配した数秒後。

「ハッハッハッハ!」

クラスは大きな笑いに包まれた。その中には有紗もいた。
「真由子って結構言うんだね。びっくりしたー!」

「藤川さんと松田の言い合い、何か夫婦喧嘩みたいでおもしれー。」
「ほんとそれな。」
ふ、夫婦喧嘩って…夫婦じゃないし。てかコイツと夫婦なんてごめんよ!


自分は結構言うタイプなんだなーって改めて気がついた。
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