眠り姫

変わり出した日常

体が軽い。

「ふわっ」

そんな欠伸をしながら起きる。

近くにあった、新聞を見て、日付を確認する。

「11月25日」

18日に寝たから、一週間も寝たの?

目が覚めて、ナースコールを押す。

看「はい?」

「先生お願いします」

「コンコン」

準「綾ちゃん!?やっと起きたー!」

「一週間も眠っちゃったなんて」

悲しいな。

「そんなに落ち込まないで」

あっ、そうだ、蓮に会いに行こ。

「そうですね、ちょっと出て良いですか?」

準「あっ、その前にこの薬飲んで行って」

「副作用ありますか?」

準「ないと思うよ、あっ、車椅子だからね?」

ギクッ部屋、出ようと思ったのに。

「分かりました」

仕方なく、電動車椅子に乗って蓮の部屋に行く。

中、騒がしいな。

あっ、私、姫?になったんだっけ?

その時は時すでに遅しでドアを開けていた。

蓮「綾?」

楠「綾!」

轟「綾ちゃん!」

みんな、鬼の形相だ。

「どうしたの?」

轟「綾ちゃんが来ないんだもん」

「ごめん」

ここは、謝っておいた方がいいよね。

そーいえば、大月さんは?

「大月は?」

蓮「あー、今夜のご飯買いに行ってもらってる」

楠「えっ、待てよ、綾俺のこと呼んで?」

「楠」

轟「なら、僕は?」

「轟」

蓮「俺は?」

「蓮」

楠「なんで蓮だけ下の名前!?」

「呼べって言われたから?」

楠「じゃあ、俺も下の名前で呼んでー」

「・・・龍」

轟「僕も僕も!」

「・・・紫苑」

「やっぱり辞めて良い?」

紫苑&龍「ダメ!」

みんなそんなに苗字嫌いなのかな?
< 14 / 51 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop