届かない想い・愛される喜び
う🐾🐾葉山の両親

和真と真理亜・・・・

日本にいるときから
娘・花恋が心配だった。

ずっと、海音を想っていた子だったから
海音に·····
邪険にされて
拒否されて
酷く傷ついていた。

海音にしたら
年の離れた自分より
と、思ってのことだろうし
花恋を妹としてしか
見れなかったのだろう。

転勤が決まった時に
俺は、
「高校は、日本にいて
卒業してから来ても良いし
大学も日本がよいなら
日本の大学に行ってもいいんだぞ。」
と、言ったが

「自分がいたら、目障りだろうし
もう、私も終わりにして前に進みたい
だから、連れて行って欲しい。
編入試験も頑張るから。」
と、花恋は言った。

咲桜ちゃんは、泣いて謝っていたけど
咲桜ちゃんが悪いわけではない
人の気持ちなんか
決められないんだから。

花恋は、イギリスの高校にも
問題なく入れた。

日本人の友達もできたようだ。
大学にも無事に合格した。

だが・・・
友達は、女性だけ。
告白されも、全く相手にすることも
なかった。

俺としては、娘の花恋が
俺のそばにいてくることは
嬉しいばかりだが。

真理亜は、心配していた。

そんなとき
美容コンテストの話が会社で出て
「和真さんとこの娘さん
凄く綺麗ですよね
お願いできませんか?」
と、頼まれた。

花恋に話すと
「綺麗になれて、パパの役に立つなら。」
と、言ってくれた。

花恋は、
自分が綺麗ではないから
海音にも拒否された。

俺にも、無理を言って
イギリスに連れてきてもらった
と、思っているようだったから
払拭させるのにも
最適と考え承諾した。

見事にうちの会社が優勝した。

モデルとなった花恋が
目にとまって
いろんなところから問い合わせがあった。

もちろん、イーサンの
『ViVe』からもだ。

イーサン直々に出向いてきた。

俺の娘だと言うと
モデルとしても責任を持つ
それと、惚れてしまったと
言って、俺と真理亜を驚かせた。

プレイボーイで有名なイーサンだ。
はじめは、俺も信じてなかった。

でも、花恋を好きになって
一年弱・・・
イーサンを
見てきて本気なのが見てとれた。

浮いた話も一切なくなり、
子供みたいなことを
花恋とやっているようだ。
まあ、初めての頃は、
花恋にまったく
相手にもされてなかったが。

致し方ない。

ただ、イーサンに
「固くなに、好きになることを
怯える?嫌がる?のはなぜ?」
と、訊かれ
俺は、イーサンに話した。

「花恋を好きになってくれるのは、
ありがたいが
今度、傷つくようなことがあったら
あの子は、二度と人を好きになることは
ないよ。
だから、いい加減な気持ちや
冷やかしなら、今直ぐにやめてほしい。」
と、言うと
「付き合えるように、なれるかは
わかりませんが。
決して、いい加減な気持ちなんかじゃ
ありません。
俺の過去を知っているから
信じられないと思いますが
本当に本気なんです。」
と、紳士に告げるイーサンさんに
「頑張ってみろ。」
と、俺は言った。
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