【短編】魔法なんて、使わなくてもさ
序章
「それ、結果どうだった?」
「吉」
「へぇ良いじゃん」
「そうなの?ま、今年は平凡に過ごせたらいいや」
「うちの神社は大吉の次が吉だよ」
「そっか、なら良いのか」
顔を見ることもできない。
ヒリヒリする言葉のやりとり。
ねぇ
私たちはこのまま
下手に深入りしないように
互いに傷つかないように
絶妙な距離を保ったままの
このままの関係なのかな?
< 1 / 13 >