向かいの部屋に住む彼は
大人で──────
遊んでて─────
少し怖くて─────
私とは住む世界が違う人だって思っていた。
でも、あの時入れてくれた一杯の
レモネードが
忘れられなくて
気になって
「子供は対象外だから」
そう突き放したくせに─────
「梓葉」
そんな風に優しく呼ぶから
──────────────────゚☆+.゚☆+゚
岡部 梓葉(オカベ アズハ)
どこにでもいる普通の女子高生
×
矢吹 授久( ヤブキ サズク)
梓葉の家の向かいに住む
エリート会社員
゚☆+.゚☆+゚──────────────────
「矢吹さんのこともっと知りたいです」
不意に見せる、笑顔とか
ハッとして離す、手とか
「俺は多分、悪い大人だから」
「梓葉の嫌がること、しちゃうかも」
それでも──────
水にじわっと溶けたレモンシロップの味を
私はずっと、覚えているから
「俺、全然大人じゃないよ」