やわらかな日差しが、カーテンの隙間から部屋の中央にまで差してきている。
室内はいつのまにか明るくなっていた。
もう朝?
ゆっくりと目を開ける。

身体がだるい。
じんわりと昨夜の感覚がよみがえってくると、自然に体が熱くなった。
昨日の感覚は、決して幻なんかじゃない。
だって、ほら。
現に今だって体の下に人の温もりを感じるもの。肌の感覚だけじゃない。
男らしい息づかいまで聞こえる。
これは現実だ。夢なんかじゃない。

憧れの人に抱かれて目を覚ます。
同じ夢を何度も見たけど。
今日ほど生々しく、記憶に残っていることなんてなかった。
昨日の夜、彼がどんなに情熱的だったか。
思い出すだけで、温かいもので心が満たされる。
眠りに落ちる前、
『お休み』とキスをして、このしっかりとした腕に包まれて眠りについた。
なんという幸せ。

「起きたのか?」

ん?
なぜか、素っ気ない言い方。
照れてるのかな。
でも、しっかりとした落ち着いた声は、耳に残ってる。
岡先輩にしては、あっさりした態度。

先輩、朝は苦手だろうか?
男の人だし。
寝起きだから、こんなもんだろう。
私の大好きな、岡先輩はもっと高い声のはずだけど。
寝ているうちに、先輩風邪でも引いたのかな。