先輩のところにもどると彼は壁に寄りかかって、辛うじて立っている状態だった。
「大丈夫ですか?」
私は、駆け寄って今にも倒れそうになってる先輩を支えた。
「だめ、かも」
ふらついて、辛そうに顔を歪めてる。
大きな仕事を抱えて、プレッシャーがかかってる上に、彼女とうまく行ってないらしい。そんな状態の先輩に、作田君や水口さんがお酒を飲ませて酔わせたのだ。
こういう時は、そっとしてあげればいいのに。

「そんなこと言わないで、帰りますよ」
私は、先輩を元気づけるように肩を叩いた。
「いくら勧められても、どうしてこんなに飲んだりしたんですか?」
先輩は、何も答えず辛そうに首を動かしてる。
ここにいても仕方がない。
体を支えようと先輩の腕を取った。かなり重い。
先輩の体は、くにゃっとして頼りない。
私の力だけでは支えきれず、バランスを崩して地面に崩れた。引き上げようと思ったけど、先輩はうずくまったままびくともしない。
「うっ……」先輩が手で口を押さえる。