しあわせ食堂の異世界ご飯３

「アリアの作った朝ごはんですね、楽しみです！　準備をしてすぐに行きますね」
「うん、待ってるね」
　しあわせ食堂は全員で朝食をとってから、開店している。

　アリアが店舗へ下りると、カミルとエマだけではなく、小さなお客さんがやってきていた。
「アリアお姉さま！」
「リズちゃん！」
　つい先日、市場で出会った迷子の女の子リズ。
　アリアがわたあめを作ってあげたらとても気に入ってくれて、お店に遊びにいくと言っていたが……どうやら本当に来てくれたらしい。
　エマはにこにこしながら、「可愛い子だねぇ」と嬉しそうにしている。
　リズは座っていた椅子から立ち上がって、アリアの腰にぎゅーっと抱きついた。
「遊びにきちゃいました！　でも、もしかしてご迷惑でしたか……？」
　これからお店を開店するのだろうということに気づいたようで、リズは不安そうにアリアのことを見る。