リンク・イット・オール
◇1.きみの こえ



彼と出会ったのは、照りつける太陽が肌に痛いほど暑い夏の日。



行き交う人々の中、うずくまり消えそうになっていた私に声をかけてくれた。



朦朧とする意識で、うまく力も入らない。

声を発することもできない。



だけどただ、ひとつだけ。

彼が口ずさんでいた歌だけが、耳から離れなかった。



それは、今も変わらずに。






< 1 / 204 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop