旦那様からのI LOVE YOU「 雪菜偏」

あられもない格好で、
ベッドの上に奈津は倒れた。
女の子に暴力はしないが、かなりの
力だった。
ベッドのスプリングが揺れていた。


ちょっとやり過ぎたかもしれんが
未練は断ち切らせた方がお互いの
為だ。


俺は奈津を同僚と認めて、お互いに
助け合い、補いながら何年もやって
きた。
それは男の同僚と同じだ。

その夏津が相談があると言うから
従っただけだ、悩み事なら力にな
りたかった。それ以上は誓って
無い。

「奈津。おまえは悪酔いしてるだけだ
 頭を冷やして、叉明日から
 仲のいい同僚に戻ろう。」


通りでクシーを拾い怒り全回で
乗り込んだ。
マンションにつくと電源を入れた。
雪菜からサヨナラメールっぽい。
着信もいっぱい入ってた。

「つけてたもんな。ラブホに入るのを
 見られたか?」

雪菜のアパートに鍵開けて入り
ベットに潜り込む。

『俺の方が帰り早いって?
何処寄り道してん 
のさ!!』

その時««ハッ»»とした。

今時間を、みると23:40分
かなり危ない時間だ。狼どもが
走り回り獲物を、探す時間?ヤバ
いよ!
大夢は脱いだコートを叉羽織り
携帯片手に凍える町に、飛び
出した。


あんな美味そうな雪菜を見たら
狼どもは集ってくる。


雪菜ー、ゆきなーユキナー
雪菜は知らないかもしれないが
俺もGPS付けてる。
こっちでまちがいない。



震える体に自分を呼ぶ声がする。
自販機のコーヒーで手を暖めながら
雪菜が眺めるアスファルトの向こう
からイケメン仔羊ちゃんが走って
来るのが見えた。

仔羊ちゃんも、うずくまった
子豚ちゃんを確認した。


「ちゃんと家にいろ!!無理だろ
うけどっ!!」


「え!! 雌ライオンに喰われなかっ
た の?」


「喰われねーよ。雪菜がいるのに、
無理だろ‼勘弁してくれ!!」


«««ウグッウグッ、
ヴァアアアアーン~»»»道の真ん中で、«««ジンバーヴイジダヨー»»««
     (心配したよー)
と ド座り泣いた。

イケメン仔羊は子豚ちゃんの頭を
ポンポン、ポンポン軽く叩いた。

叩きようで頭に来る事も有れば
癒やされる事も有るんだなあって
子豚ちゃんは思いました。

白い粉雪が舞い落ちた聖夜の夜
サンタクロースの鈴の音が聞こえ
てくるような寒い寒い夜でした。





< 15 / 64 >

この作品をシェア

pagetop