5人の王子とお姫様!

何気ない日常が嬉しくて




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朝、私が起きていくとすごい騒ぎになった。



まず、琉羽が涙目で抱きついてきた。


「あ、天音ぇ!!心配したよぉー!!」


ね、熱烈な歓迎…。


耳元で響く大声に、いつもなら眉を顰めていた私だけど、なんだか今は心地いい。


ああ、戻ってきたんだな、っていう感じ。


自分以上に自分の体調を労ってくれる大切な人たちがいる。


嬉しくて、自然と頬が緩むのを感じる。



なでなで、と琉羽の頭を撫でていると、そんな私の頭をポンポンしてくれる人。


「ほんま、良かったわ。心配したんやぞ」


「光邦、ごめんね。心配、かけて…」


「ほんまやぞ!……あ、すまんな。
……ああもう、心臓どうにかなるかと思ったわ。こんなん、二度とごめんやで」


「うん、ごめんね」


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